国語で習うこと(年長〜小2)

1年生・2年生の国語で学校が何を扱うかを見通して、家庭で今どんな経験を用意するかを考えるためのページです。年長は、小学校の国語につながる経験として扱います。先取りのためのものではありません。

小学1・2年の国語は、学習指導要領で2学年分がまとめて示されています。学年ではっきり分かれるのは漢字の字数(1年80字・2年160字)などで、それ以外は2年間をかけて扱います。

学年と分野の早見表

単元名を押すと、学校で学ぶことと家庭でできることが開きます。扱う時期は教科書会社や学校で異なります。

学年ごとの中身

各単元は「学校で学ぶこと」(学習指導要領・教科書で確認できる内容)と「家庭でできること」(編集部の提案)に分けています。年齢や学年を期限にした断定はしません。

年長(就学前)

幼児期の経験

言葉の響きを楽しむ・文字に気付く

学校で学ぶこと

幼稚園教育要領(平成29年告示)の領域「言葉」には、「生活の中で言葉の楽しさや美しさに気付く」「日常生活の中で,文字などで伝える楽しさを味わう」という内容があり、文字については「文字に対する興味や関心をもつようにすること」とされています。解説は、文字を「生活と切り離した形で覚え込ませる画一的な指導ではなく」、一人一人の興味に合わせて、遊びなどの中で読んだり書いたりする楽しさを感じる経験を重ねることが大切だとしています。「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は到達すべき目標ではないと明記されています。

出典: 文部科学省「幼稚園教育要領」 、 文部科学省「幼稚園教育要領解説」

家庭でできること
  • しりとり。続かないときは「『り』で始まるもの、なにがある?」と大人が手伝う
  • 名前や看板、お菓子の袋から、知っている字を探す
  • 手紙ごっこ。絵や印だけの手紙でも、届けるやりとりを楽しむ

声かけの例

  • 「『りんご』のおしまいの音はなあに?」
  • 書き間違いを直すより先に、「なんて書いたの?」と中身を聞く
研究・専門資料からわかること

しりとりをひとりで続けるには、言葉の最後の音を取り出し、その音で始まる言葉を探す力(音韻意識)が要ることが示されています。1996年に大阪市内の私立幼稚園の年少・年中児55名を調べた実験では、しりとり・音韻意識・文字の読みの間に密接な関係がみられました。ひとりでは続けられない子も、大人の手助けがあれば遊びに参加できたと報告されています。しりとりの練習で文字が読めるようになるかを確かめた研究ではありません。

出典: 高橋登(発達心理学研究 8(1), 42–52, 1997)

教材で取り組むなら:幼児ポピー・Z会 幼児コース・こどもちゃれんじ・スマイルゼミ 幼児コース(教材比較)

幼児期の経験

話す・聞く・伝え合う

学校で学ぶこと

幼稚園教育要領の領域「言葉」のねらいに「人の言葉や話などをよく聞き,自分の経験したことや考えたことを話し,伝え合う喜びを味わう」があり、内容には「人の話を注意して聞き,相手に分かるように話す」「したいこと,してほしいことを言葉で表現したり,分からないことを尋ねたりする」などが挙げられています。小学校の「話すこと・聞くこと」につながる経験ですが、年長の終わりまでにできるようになる目標として示されたものではありません。

出典: 文部科学省「幼稚園教育要領」 、 文部科学省「幼稚園教育要領解説」

家庭でできること
  • その日にあったことを、夕食やお風呂の時間に1つ話してもらう
  • 電話ごっこ・お店屋さんごっこで、頼む・尋ねる役をする
  • 家族への伝言を頼む(「パパに、あしたは雨って伝えてね」)

声かけの例

  • 「それから?」「どう思った?」と続きを聞く
  • 言い間違いは指摘せず、大人が正しい言い方で言い返す

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幼児期の経験

絵本や物語を聞いて想像する

学校で学ぶこと

幼稚園教育要領の領域「言葉」の内容に「絵本や物語などに親しみ,興味をもって聞き,想像をする楽しさを味わう」があり、内容の取扱いでは、絵本や物語の内容と自分の経験とを結び付けたり、想像を巡らせたりする楽しみを十分に味わえるようにするとされています。小学校1・2年の国語でも、昔話や神話・伝承などの読み聞かせを聞くことが内容に含まれます。

出典: 文部科学省「幼稚園教育要領」 、 文部科学省「小学校学習指導要領」

家庭でできること
  • 読み聞かせの途中で「このあと、どうなると思う?」と聞く
  • 同じ絵本を何度もせがまれたら、そのまま何度でも読む
  • 図書館で、子どもが表紙を見て選んだ本を1冊借りる

声かけの例

  • 「〇〇ちゃんだったら、どうする?」
  • 感想を言わせようとせず、子どもが話し出したら聞く

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小学1年

文字と言葉

ひらがな・小さい字・「は・へ・を」、カタカナ、漢字80字

学校で学ぶこと

学習指導要領(平成29年告示)の国語は、多くの内容を1・2年の2年間まとめて示しています。のばす音・小さい「ゃゅょ」「っ」・「ん」などの書き表し方、助詞の「は」「へ」「を」の使い方、句読点やかぎ(「 」)の使い方を理解して文や文章の中で使うこと、ひらがなとカタカナを読み書きすることが挙げられ、解説は、ひらがなは「第1学年でその全部の読み書きができるようにする必要がある」としています。助詞の「は・へ・を」の書き方は、内閣告示「現代仮名遣い」で定められています。漢字は学年ごとに分かれ、1年は1年に配当された80字を読み、少しずつ書いて使います。現在の小学校国語の教科書3社(光村図書・東京書籍・教育出版)の1年の計画では、4月にひらがなを書く単元、5〜7月に小さい字・のばす音・「は・へ・を」、7〜10月にカタカナ、9月に漢字の単元が置かれています。扱う時期は学校によって異なります。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」 、 文部科学省「小学校学習指導要領解説 国語編」 、 文化庁(内閣告示「現代仮名遣い」) 、 文部科学省「小学校用教科書目録」 、 光村図書「国語1年 年間指導計画」 、 東京書籍「国語1年 年間指導計画」 、 教育出版「国語1年 年間指導計画」

家庭でできること
  • 「ねこ」と「ねっこ」、「びよういん」と「びょういん」を、手をたたきながら言い比べる
  • 家族への伝言メモや買い物メモを一緒に書く
  • お菓子や乗り物の名前など、カタカナで書かれた言葉を探す

声かけの例

  • 「『ぼくは』の『は』は、どうして『わ』と書かないんだろうね」と一緒に考える
  • 「なんて書いてあるか、読んで聞かせて」と頼む
研究・専門資料からわかること

2009年に関東の公立小学校2校の1年生を調べた研究(分析対象153名)では、単語の音読で、小さい「っ」(促音)や「きゃ」など(拗音)を含む単語の正答率が、のばす音(長音)や「ん」(撥音)を含む単語より低く、書き取りでは小さい「っ」を含む単語の正答率が最も低い結果でした。限られた単語と時期での集団の結果で、一人一人の発達を判断する基準にはなりません。

出典: 浜田千晴・宇野彰(音声言語医学 62(2), 156–164, 2021)

教材で取り組むなら:小学ポピー・Z会(小学生)・進研ゼミ小学講座・スマイルゼミ(小学生)(教材比較)

話すこと・聞くこと

経験したことを順序立てて話す・集中して聞く

学校で学ぶこと

「A 話すこと・聞くこと」は1・2年まとめて示され、身近なことや経験したことから話題を決めること、話す事柄の順序を考えること、声の大きさや速さを工夫すること、話の内容を捉えて感想をもつこと、相手の発言を受けて話をつなぐことが挙げられています。話すこと・聞くことの指導は、1・2年それぞれ年間35単位時間程度とされています。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」

家庭でできること
  • 学校であったことを「はじめに」「つぎに」で話してもらう
  • 見つけたものや作ったものを、家族の誰かに紹介する
  • 食卓で順番に話し、聞いた人が1つ質問する

声かけの例

  • 「いちばん伝えたいことはどれ?」
  • 大人は聞き手になり、うなずきや質問で話を続けさせる

教材で取り組むなら:小学ポピー・Z会(小学生)・進研ゼミ小学講座・スマイルゼミ(小学生)(教材比較)

読むこと

お話の場面を想像する・説明の順序をつかむ

学校で学ぶこと

「C 読むこと」も1・2年まとめて示され、時間や事柄の順序を考えながら内容の大体を捉えること、場面の様子に着目して登場人物の行動を具体的に想像すること、文章の内容と自分の体験とを結び付けて感想をもつことなどが挙げられています。音読は「語のまとまりや言葉の響きなどに気を付けて音読すること」、読書は「読書に親しみ,いろいろな本があることを知ること」とされています。1年の計画には、物語「はなの みち」(光村図書・5月)「おおきなかぶ」(東京書籍・7月)「くじらぐも」(光村図書・10月)、説明文「つぼみ」(光村図書・6月)「すずめの くらし」(教育出版・6月)などがあります。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」 、 光村図書「国語1年 年間指導計画」 、 東京書籍「国語1年 年間指導計画」 、 教育出版「国語1年 年間指導計画」

家庭でできること
  • 読み聞かせのあと、いちばん好きな場面を絵にする
  • 「どうやって身を守るの?」など、子どもの疑問を図鑑で一緒に調べる
  • 音読の宿題は、家族が聞き手になって感想を1つ返す

声かけの例

  • 「どこを読んで、そう思った?」と本文を指して聞く
  • 説明文を「はじめに・つぎに・さいごに」で言い直してみる

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書くこと

絵日記や知らせたいことを書く・鉛筆の持ち方と書き順

学校で学ぶこと

「B 書くこと」では、経験したことや想像したことから書くことを見付けること、事柄の順序に沿って簡単な構成を考えること、文章を読み返して間違いを正すことなどが挙げられ、言語活動の例として、観察したことの記録、日記や手紙、簡単な物語づくりが示されています。書くことの指導は1・2年それぞれ年間100単位時間程度です。書写では、姿勢や筆記具の持ち方を正しくして書くこと、筆順に従って丁寧に書くことを扱い、毛筆は3年生からです。光村図書・東京書籍の1年の計画では、書写の姿勢と鉛筆の持ち方が4月、絵日記を書く単元が7月に置かれています。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」 、 光村図書「国語1年 年間指導計画」 、 東京書籍「国語1年 年間指導計画」 、 光村図書「書写1・2年 指導事項と時数の配当」 、 東京書籍「書写1年 年間指導計画」

家庭でできること
  • その日の出来事を1文で書き、絵を添える
  • 祖父母や友達に、短い手紙やはがきを書く
  • 植物や虫を見て、色・大きさ・数を書き留める

声かけの例

  • 書いたものを、声に出して読み返してもらう
  • 字の形より先に、「何を伝えたかったか」に反応する

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小学2年

文字と言葉

漢字160字、1年の漢字を書いて使う、カタカナを文章で使う

学校で学ぶこと

漢字は学年ごとに分かれ、2年では1・2年に配当された漢字(1年80字・2年160字)を読み、1年の漢字を書いて文や文章の中で使うとともに、2年の漢字を少しずつ書いて使います。ひらがな・カタカナ、小さい字やのばす音、「は・へ・を」、句読点などは1・2年共通の内容で、2年でも文章を書くなかで使います。3社の2年の計画では、カタカナで書く言葉の単元が5〜9月に置かれています(東京書籍5月、教育出版6月、光村図書9月)。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」 、 文部科学省「小学校学習指導要領解説 国語編」 、 光村図書「国語2年 年間指導計画」 、 東京書籍「国語2年 年間指導計画」 、 教育出版「国語2年 年間指導計画」

家庭でできること
  • 看板やお店のチラシから、習った漢字を探す
  • 買い物メモや週末の予定を、習った漢字を使って書く
  • 回文(「たけやぶやけた」)や早口言葉で遊ぶ

声かけの例

  • 「この字、どこかで見たね」と、身の回りの漢字に気付かせる
  • 書き順は、学校で習った順を子どもに教えてもらう
研究・専門資料からわかること

文化審議会国語分科会の「常用漢字表の字体・字形に関する指針」(平成28年)は、「手書き文字と印刷文字の表し方には,習慣の違いがあり,一方だけが正しいのではない」「字の細部に違いがあっても,その漢字の骨組みが同じであれば,誤っているとはみなされない」とし、「木」や「きへん」のとめ・はねも例に挙げています。学校の授業では、学年別漢字配当表の字体を標準として点画や筆順を学びます。学校のテストの採点方法までは、この指針からは決められません。

出典: 文化審議会国語分科会(文化庁)「常用漢字表の字体・字形に関する指針」

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話すこと・聞くこと

1年と同じ内容を2年間かけて:紹介・報告、少人数の話し合い

学校で学ぶこと

「A 話すこと・聞くこと」は1・2年まとめて示されていて、学年で分けた内容はありません。2年でも、話題を決めて必要な事柄を選ぶ、順序を考えて話す、声の大きさや速さを工夫する、話の内容を捉えて感想をもつ、相手の発言を受けて話をつなぐ、といった内容を続けて扱います。言語活動の例には、紹介や説明、報告など伝えたいことを話す活動や、尋ねたり応答したりして少人数で話し合う活動が挙げられています。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」

家庭でできること
  • 調べたことや見学したことを、家族に「報告」してもらう
  • 休日の行き先などを、家族で話し合って決める
  • 聞いた話を、別の家族に伝言する

声かけの例

  • 「どうしてそう思ったの?」
  • 「〇〇さんの話を聞いて、どう思った?」

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読むこと

説明文の順序・物語の登場人物の行動を想像する

学校で学ぶこと

「C 読むこと」の内容は1年と共通です。言語活動の例には、学校図書館などを利用して図鑑や科学的なことについて書いた本を読み、分かったことを説明する活動も挙げられています。2年の計画では、説明文「たんぽぽの ちえ」(光村図書)「たんぽぽ」(東京書籍)「すみれと あり」(教育出版)が5月に、物語「お手紙」が光村図書では10月、東京書籍では2月に置かれています。同じ作品でも、扱う時期は教科書会社によって異なります。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」 、 光村図書「国語2年 年間指導計画」 、 東京書籍「国語2年 年間指導計画」 、 教育出版「国語2年 年間指導計画」

家庭でできること
  • 図鑑や科学の本で調べたことを、家族に説明してもらう
  • 物語を役に分かれて読む(音読劇)
  • 気に入った本と同じ作者・シリーズの本を図書館で探す

声かけの例

  • 「この人は、どうしてこうしたんだろう?」
  • 「どの言葉から、そう分かった?」

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書くこと

観察記録・日記・お話づくり、読み返して直す

学校で学ぶこと

「B 書くこと」も1年と共通で、2年でも観察したことの記録、日記や手紙、簡単な物語づくりなどを通して書きます。文章を読み返す習慣を付け、間違いを正したり、語と語や文と文との続き方を確かめたりすることも挙げられています。2年の計画では、日記や観察記録を書く単元が4〜6月に置かれています(光村図書4・5月、東京書籍5月、教育出版4・6月)。

出典: 文部科学省「小学校学習指導要領」 、 光村図書「国語2年 年間指導計画」 、 東京書籍「国語2年 年間指導計画」 、 教育出版「国語2年 年間指導計画」

家庭でできること
  • ミニトマトや虫を育てて、変化を日付と一緒に書き留める
  • 1枚の絵を見てお話をつくり、題名をつける
  • 書いた日記を自分で読み返し、「。」が抜けていないか探す

声かけの例

  • 「読んだ人に伝わるかな?」
  • 「いちばんおもしろかったところはどこ?」

教材で取り組むなら:小学ポピー・Z会(小学生)・進研ゼミ小学講座・スマイルゼミ(小学生)(教材比較)

出典(17件)